DESIGN SOURCE

「捨てる」ということ

「捨てる」っていうのは「過去と決別する」ことのメタファーかも

2011.08.24 | Comment | Trackback Ping

いやー、捨てた捨てた。 地球の前に市役所に怒られそうな勢いで。 物置がわりの棚の荷物を引っ張り出してみたら九割ゴミだったとか 運び出した段ボールを新居で開けてみたら全部ゴミだったなんていうのもザラ。 いや、違う。 運んだときは、それは「宝物」が詰まった箱だったんだ。 けど、その「宝物」は、「覚悟」を決めた瞬間にゴミに変わったんだ。

DRIES VAN NOTEN/シャツ

直して使うシャツ トラッドに学ぶモードの愛し方

2010.09.26 | Comment | Trackback Ping

普段あまり絡まない他部署の同僚さんに、 あるとき何気なく「かわいいシャツですね」と言われて、 少し嬉しくなった。 DRIES VAN NOTENのチェックシャツ。 かわいいですねと言われた赤ベースのマルチカラーチェックももちろんだけど、 そのハリのあるブロード生地や、 スッキリとしてるけど細すぎないストレートシルエット、 ちょっと長かった袖をカットして作ったジャストフィットのサイズ感。 どれをと...

mogu camera

「好きな人がいるから」 アナログを続けるのに十分な理由

2010.02.20 | Comment | Trackback Ping

 「これ、撮影したカメラは何ですか?」  いつもと違う写真屋さんで、いつもと同じ写真屋さんのつもりで、できあがった写真を引き取ってそのまま帰ろうかと思っていた僕は、そこでの思いがけない言葉にちょっと戸惑った。  え? えーと、そんな大したものじゃないんですけど。ペンタックスの...なんだっけ?イスト?いや、ていうか、だいぶ前のフルオートだし。母親のお下がりだし...。  「古いカメラだと、感度調...

THE OUTLINE 深澤直人×藤井保

今 改めて考える「ものが溢れている時代に、さらにものを作る理由」

2009.11.12 | Comment | Trackback Ping

 ものが溢れている今の時代に、さらにものを作る理由はなんだろう。  何度も何度も問われ続け、もう訊き飽きたはずのその質問は、デザインを志す学生から出てきた。またそういうありきたりの質問をわざわざこんなところで、と学生の青さを鼻で笑ってしまったが、実はそれこそが、今、僕が問わなければいけなかった1番の質問だったことに気づいた。  正直、深澤直人の答えはよくわからなかった。けど、なんでだろう。自分で...

触覚エンターテイメント

最も原始的なコミュニケーション「触覚」がネットで伝えられる日

2009.07.31 | Comment | Trackback Ping

 コミュニケーションが希薄になった時代だ、というようなことがよく言われる。  声という、生きる人の息づかいがまだ十分に載せられていた電話網は、ポケベル、パソコン通信、そして携帯、ネットにあっという間に置き換わっていった。余分な情緒的情報が全て切り落とされた文字による理知的なコミュニケーションは、人の心のような実体のよくわからないものを解読する手間を省き、人を機械と同程度に無機質な存在に変えた結果...

UNBORING MANIFESTO

脱『おもんない』宣言 安くてしょぼくてもいい 面白いものを作れ

2009.04.19 | Comment | Trackback Ping

 脱『おもんない』宣言。  そんな訳を思いついたら、とたんにわかりやすくなった。...

センス は 思いやり から生まれる

「センスがいい」や「おしゃれ」って 「思いやりがある」ことだと思った

2009.01.05 | Comment | Trackback Ping

 新年あけましておめでとうございます。  今年は年明け早々、今までほとんど縁の無かった冠婚葬祭の予定が立て続けに決まるという激動を予感させるスタートを切って、その準備を今からいろいろ考えているところ。そもそも何着てけばいいの?いや、自分は良いとして父や弟にも見立ててやってと言われても、何選んだらいいの?  というわけで、突然だけど、自分の好きなカッコをすることと、TPOを考えたカッコをすることの...

高野山 参拝

この山に満ちるエナジーは 故人への想い 何千万もの

2007.11.23 | Comment | Trackback Ping

世界遺産 『高野山』 にて、生と死の内省

モールドウレタン

最先端?家具工場で見つけた 産業革命後も残る手作り

2007.09.09 | Comments(2) | Trackback Ping

「モールドウレタン」工場通信 「型もの」なのに「手作り」?

真夏の工場見学ツアー

夏バテ必至の「残暑お見舞い!工場見学ツアー」報告書(編集後記)

2007.08.18 | Comment | Trackback Ping

 残暑お見舞い申し上げます。  いやーホンマにね、つい先日、うちの実家の「隣町」で日本新記録を打ち立ててしまった程の残暑が続てますけどね、お盆もまともに外に出なかったってゆーのに、なぜかこんな日にわざわざ工場見学。しかも工場見学行く日はいつも必ずあり得ないくらいピーカンの上天気。死ぬ。バテる。頭が茹で上がるー。  今回お邪魔したのは、大阪八尾市にある金属加工屋さん。テーブルや椅子の脚を作ってます...

使い捨てるものをつくる

100年育った木で 1年使えるものを100個作れば 100人が助かる

2006.12.28 | Comments(2) | Trackback Ping

来年にも引き継いでいく諸問題  先日珍しくテレビを点けていたら「名探偵コナン」をやっていたのでついつい観ちゃっていたんですが,100歩譲って「薬物で子供になること」があったとしても,「もとに戻る」ってどういうこと? ていうか,なんでそもそも,当たり前のように「もとに戻る」ことが可能だと思っているんだろう.  例えとしてはあまりよくないかもしれないけど,例えば,スリ傷やカゼ程度であれば1週間くらいで...

失敗に学ぶ

誰もなしえなかったから存在しないものは きっと僕にも作れない

2006.11.14 | Comment | Trackback Ping

 という訳で,いつものノリで極限まで細くした脚.が,なんと......折れました.  作ってるうちから諸先生方に「ん~,ちょ~っと,それは保ちませんよ~」と当たり前の指摘を受けていたんですが,そこは若気の至り,構造を工夫すれば大丈夫!そういう不可能を可能にするのがデザインの力なんだ!と言い張って強行突破してみたものの,そんな出鼻もろともさも当然の如くポッキリと小気味よく粉砕されてしまったの図.しょ...

五十嵐久枝+小泉誠 講演

2006.09.07 | Comment | Trackback Ping

五十嵐久枝さんと小泉誠さんの講演を聴いてきました.

川崎和男 最終講義講演

2006.03.28 | Comment | Trackback Ping

 著書『プレゼンテーションの極意』を読んで以来,一度その自信満々で言う究極のプレゼンテーションというのを観てみたいと思っていたので,一般歓迎しかも無料を謳う「川崎和男最終講義講演」というチャンスを掴みに,この春はもう何度と無く足を運んでもういい加減飽きてきた名古屋栄へ出かけてきました.  制限も整理券も無い自由席.「十分な数を確保してます」と言われていた席はしかし,開場時間前に満席御礼.受付待ち...

谷進一郎・木の仕事

2006.01.20 | Comment | Trackback Ping

 前回に引き続き,特別講義2回目のゲストは,長野県小諸で木工に従事する工芸家谷進一郎先生です.国展に所属し手がけられている神々しいまでに正統派な工芸作品を見たことはあったので身構えてしまいましたが,思いの外小柄(な印象)で,時折見せる笑顔が優しい人でした.まったく,権威に弱い自分の性分を疎ましく思います.  正直言うと,僕は今まで工芸作品に全然興味がありませんでした.本来は日常に使うはずだった「...

前田木藝工房

木工芸家に訊く 本当に必要とされるものを作る技術

2006.01.13 | Comments(2) | Trackback Ping

 毎回特別講師として家具製作に携わる職人を招いて現場の生の声を聞くという特別講義「家具製作実務」.2年生が対象のはずですが,もはや当たり前のように製図をフケて潜り込んできました.  その第1回目のゲストは,松本で家具工房を運営する前田純一先生.東京で明治時代に創業した江戸指物職人の3代目.自身も指物師として修行を積み工芸展で賞を得るまでになったが,ふと自分が普段座っている椅子が安っぽい既製品であ...

BALS社長対談

franc franc 的マーケティング&コンセプトメイキング概論

2005.09.22 | Comments(3) | Trackback Ping

 コンセプトを固めて業態をつくらないとだめだと.(略)フランフランにとってのA子ちゃんというのはどういう子だろうと,イメージを具体的にして,それで品揃えをしたんです.25歳の,都会に住む1人暮らしの女性.お給料は20万円台,住んでいるところはワンルームマンション,そういうところから始まりましたね.  インテリアショップflanc flancを軸に,高級ショップAGITOや和モダンのJ.,この秋誕...

家具とは何か?

家具を勉強すると 何が作れるようになるのか

2005.09.17 | Comments(2) | Trackback Ping

 目玉焼きの焼き方を覚えようと,料理学校で2年間,フライパンの温度や油の量や投入のタイミングや火加減や水加減を毎日試行錯誤したとしたら,とても綺麗だったり中にはちょっと焦がしたり形が崩れたりする程度の個人差はあれど,誰もが「目玉焼きが焼ける人」と問われたときに躊躇無く手を挙げられるようにはなるはずです.  けど,卒業後に「目玉焼き専用レストラン」を開業してお金を取って人に目玉焼きを提供しようとした...

デザインプロセス研究(3)

2005.07.01 | Comment | Trackback Ping

3.模型によるスタディ  深澤直人のイスの前足は一見すると一様な太さに見えますが,実際には上よりも下を2mm程細くしてあるそうです.つまり,平面的な図面や数値だけで決めたかたちと,現物を人の目で見たときの印象は,微妙に,時に大きく違ってきます.とすれば,立体物のデザインアプローチとしては当然,図面やスケッチなどの平面的なものではなく,現物と同じ3次元的なものでかたちを整え,それを図面に落とし込むと...

デザインプロセス研究(2)

2005.06.23 | Comment | Trackback Ping

 通称「ダンボール椅子製作」と呼ばれるように,この課程では最終的にダンボールを使って椅子を製作することになります.が,もちろん科目名の通り,ここでの主目的は「製作」ではなく,そこに至るまでの「デザインプロセス」であり,デザインを考えたり突き詰めたり,あるいはそれを発表するための方法論を勉強するために用意された舞台です.  ので,小難しいことはとりあえず置いといて,実際にデザインを考えていった課程を...

デザインプロセス研究(1)

2005.06.18 | Comment | Trackback Ping

 もののデザインを考えると言うことは,芸術のようにものの美しさ,存在意味を追求していくだけでなく,工学のようにそれを作る能力を開拓していくだけでなく,経営,経済学のように社会のニーズを調査分析するだけでなく,実はそれら全てを同時に考えなければいけないということを,上図は極めて簡潔に表しています.  その3要素をざっくり小さく考えたとき,それは「ものを作るための技術(製作可能かどうか)」「そのもの...