BALS TOKYO ナマコ釉プレート(小Φ160/中Φ205) |
第1回名古屋インテリアショップツアーの戦利品.褐色に縁取られた深い紺色のベースの中に砂のように細かいまだら模様.艶やかだけどわずかに凹凸のあるテクスチャーに光がキラキラと反射して,仄暗い2Fショールームのダイニングテーブルの上でハロゲンライトを受けるそれがあまりにきれいだったので衝動買いしてしまいました.衝動買いできてしまう値段もまた魅力の1つ.
色柄の器は難しい,と思います.「おいしそうな色」って何だろう?料理単体ですらまだわかってないのに,器とのコーディネートなんて言うに及ばず.和洋中のイメージとの調和も器が担ってます.となるとどうしても,なんにでも使えて決してはずれが無い白い器ばかりになってしまいがちですが,最初に必要な数を揃えたいのならともかく,やっぱり白ばっかりじゃ面白くない.
そういう場合は,「とりあえず買ってみる」に限ります.使い方が想像できなくても,お金を払って手に入れたら使わざるを得ないでしょ.で,使い方を試行錯誤するようになる.実際使ってみたら意外と使いやすかったりする.そうして,今まで無かったセンスが磨かれていくんじゃないかなぁと思います.
これは器に限った話じゃなくて,ありとあらゆることに言えますよね.川崎和男氏が「自分の一番嫌いな色の服を着なさい」と言うのはまさにそれ.自分のセンスを限定しないで可能性を広げなさいと.
裏面のロゴ |
しかし,BALS TOKYOは「上手い」ですね.たぶんほとんどが中国生産のオリジナルブランドなんだろうけど,イタリア製等の他社製品と変わらないブランドイメージを漂わせることに成功しています.中国製の新参ブランドじゃ,技術や歴史やポリシーが無いだろうって?いやそれが,実際の製品を細かく見ると意外と品質は悪くない.というよりも,他社のイタリア製品の質が意外と良くないことに気づいてしまいました.写真で見るとキレイなのに実物を見るとさほどでもない.
単純に経費(投入できる手間)を考えても,割と安めのイタリア製よりもちょっと値のはる中国製のほうが製品品質を高くできるってことなんでしょうか.あるいは写真(やブランドイメージ)と現物とのギャップがそう感じさせるだけなんでしょうか.
BALSのすべてがそうではないけど,ブランドによらず,広告宣伝,流通のコストを抑えて低価格で高品質なものづくりが受け入れられる土壌ができているというのことは,それだけ消費者の目が鍛え上げられてきたってことなのかもしれません.
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