2005.05.10  

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木の砂時計(タモ)と木のクリップ(ウォルナット,ブナ)

 昨日の補足をしておきますと,余らせた木っ端を前にして「コイツを何かに出来ないかなぁ」と考えるのが木工家的アプローチで,逆に「こんなのが欲しいなぁ」というのを発端に造形プロセスの中で必要な箇所に必要な木材を選択適用するのがデザイナー的アプローチです.
 だからこそ,木である必然がそこにある.木の美しさが最大限に引き出されている.それは決して,今あるものの単なる置き換えでもなければ,普通の生活の中で必需品になるような日用雑貨である必要さえありません.
 grafの砂時計は雑貨でありながらも,既にオブジェの領域に達しています.キッチンにさりげなく置いておくだけで空気感まで変えてしまいます.きっとその後は,この砂時計に合わせて周りの雑貨をコーディネートしたくなってしまうはずです.まず理想を描き,適材適所による多様な材料,技術を結集するからこそ可能になる,まさにデザイナー的アプローチの逸品です.

 いろんな雑貨屋でよく見かける木製の洗濯用クリップも,家具用の樹種で塗装仕上に手間暇かけてみると,とたんにインテリアアクセサリーとして新しい価値観を提案できることを発見しました.コイツで洗濯を留めるのはちょっと勿体ないかな.麻ひも通して写真を挟むのが王道だけど,他にも使い道いろいろありそうです.
 新規性もオリジナリティも要りません.ただ,少なくとも「木である必然」を見失わないものを作っていきたいと思います.既存の木製雑貨を自分なりのアプローチで作り直してみることも,ある種デザイナー的アプローチであることを信じて.

コーヒーバッグと木のクリップ

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