2008.11.16  

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『利休』 利休
三國連太郎 主演/勅使河原宏 監督

 利休の庭に見事な朝顔が咲いている、という噂を聞きつけた太閤秀吉が、朝早く起きて出かけたのに、どこにも朝顔が咲いていない。ガッカリして、いや、半ば怒りを覚えて、いつものように利休に迎えられて茶室へ入ると、床の間に一輪の朝顔が生けてあった。

 自然と作為のバランス、期待と失望の心理効果、ミニマリズム。そんな利休の美意識を端的に表すエピソードから始まる、茶人千利休の晩年を三國連太郎が穏やかにしかし神々しく演じる伝記映画。

 過去に生きた「美」を究極を求めた人物を、ただ文章に表すだけでなく、「映像」にするからには、そこに映されるのは「現代」の美の極限でなければならない。手前を披露する三國連太郎の所作。器や書画と、その制作の現場。これら「当時の巨匠」を演じているのは紛れも無き「現代の巨匠」。
 もちろん、例えば役者の手前が間違っててもわからないし、「利休はすごいんだ!」という前提で見てるからバイアスがかかっていることは否定しないけど、それでも、ド素人の自分がみても、何だか良くわからない感動を呼び起こすのは、かつて利休の求めた「美」が、作品としてではなく、技術や精神として、今もなお継承され、追求している人の姿を垣間見たからではないか、と思う。

 今を生きる人に求められるのは、過去を知ることよりも、それを知った上で、今、何を創らなければいけないかを考え、それを作ることだから。


京都御苑の茶室から

 京都御所が「秋の一般公開」を催していたので、しばらくご無沙汰してしまってた京都へ脚を運んできました。てゆか、週末に遠出するのも久々のような気はするが・・・。
 朝方の雨でしっとりひんやりした空気は、なんだか京都の雰囲気によく合っているような気がする。雨ばっかり降るどんよりとしたロンドンとはイメージが違うけど、雨でより美しくなる街だと思う。特に社寺や庭園は。
 紅葉は少しだけ早い感じだったので、来週あたりが見頃かな。清水とか嵐山も見てみたいので、また来週も行くか。

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