2006.09.23  

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Project Niche 表題欄

 手描き原寸で課題提出した後も,最終的には毎回CAD図面を書き上げてるんですが,今回は最初から最後までCAD.手描き図面は線一本すら引いてません.
 今回の課題はキャビネットを選択したので,エレメントの大きさや配置をいろいろ試行錯誤するのにCADが極めて都合が良いっていうのもあるけど,部屋で考えてCADした図面を手に,現場では何も考えずそれに従い加工して,案の定情報が足りなかったり大失敗を犯したり(!)するんだけど,そうした失敗をまたCAD図面を修正することでフィードバックして,試作品の完成と共に,CAD図面もそのまんま発注に出せるくらいに「完成」させることを目論んでいます.

 で,この学校へ来る前から趣味で細々と続けていたCAD(製図する仕事なんてしたこと無いのマジで)も,いまだ描く度に新しいことを覚えさせてくれて飽きさせません.先の表題欄なんて毎回カタチも位置も言語も情報も変更するので表題欄の意味を成してなかったりしますが,今回の図面で始めてチャレンジしてみたのが,実は「色」の導入

Project Niche 意匠図面

 今まで頑なに黒一色でCADしてきたのは,ひとつはISO規格にこだわっていたことと,もうひとつは出力が学校のレーザープリンター(普通のオフィス用A3対応複合機)だったから.これだとレーザープリンターの高精細出力図面が,A3サイズでも1枚10円というお買い得特価だったので,去年の進級制作ではそれはもう大変お世話になってました.
 が,それは前年までCAD出力なんてする人がいなかったこの学校に突然現れた僕みたいな人間への暫定対応として,事務室のお姉さんにデータ渡して出してもらったり,売店のPCを無理言って一時占拠したりと大迷惑をかけ続けた結果,本年度から学生用パソコン室(4F)からのネットワークインフラが導入されて,やってもらえれば10秒で済む作業を2Fで申請出して4FでPC立ち上げて出力して2Fに戻ってきて確認し(て失敗してたらまた4Fに戻ら)なきゃならない上に,出力機がカラーレーザープリンターにパワーアップしてカラーモノクロ用紙サイズ問わず1枚60円という大インフレーションを巻き起こしてしまったので,だったら家で出せばいいやと当たり前の結論に達し,折角カラーインクジェットだから色も使ってみようかなと思ったわけ.

 って,愚痴ばっかりに聞こえるけど,結局効率の良い(事務の人に迷惑をかけない)出力システムを提案できなかったことも含めて全部自分が悪いのでそれは反省するとして,結果的に色を導入してよりわかりやすい図面を試行錯誤していくキッカケになったから個人的にはOKです.後輩には負の遺産になってしまったような気はするけど(汗.

 閑話休題.
 え~と,上の絵は今まで描いていたようなモノクロ線画に,SHADEレンダリングを貼り付けてみた例.わかりやすさと見た目の良さは別次元だとわかっているのに,どうしても見た目の良さばかりにこだわってしまうのは僕の悪いクセ.けど,実際の制作には使わない意匠図面くらいは見た目の良さばかりにこだわっても良いんじゃないかなぁと開き直った結果がこれ.

 結局わかりやすくてカッコイイ図面がどういうのかわからないままだけど,思えばフィンユールだって意匠図面は水彩画で額に飾れるくらい格好良く描いてるんだし,とりあえずもっともっとカッコイイ図面が描けるようになることを目指そう.うん.


スウェーデン木工留学 第42回 職人試験前、最後の作品(JDN)

 ikuru.netの須藤生さんのキャビネット制作過程.日本での一般的制作方法とはずいぶん違うっていうのが,木工やってる人ならわかると思う.その辺り,今回の僕の自由制作課題と少し関係あったりするのだけど,ホントは隣のクラスのあの人への牽制.

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