2004.11.06  

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『ニキータ』(1990年フランス)

 強盗に加わった挙げ句にためらいなく警官を撃ち殺した薬中少女が政府組織によって殺人マシーンとして訓練され,その後の幸せな日常生活の中に突如舞い込む暗殺任務に苦悩する姿を描く,リュックベッソン初期の傑作.これで成功した設定を抽出しさらに発展させたのが名作「レオン」であり,つまりレオンがYawara!だとしたらニキータはHappy!
 ハリウッドによるリメイク作品「アサシン」がクソなのは,つまりそこがフランス映画とアメリカ映画の決定的な違い(この場合は地理的な差異ではなくマーケットの差異)であり,つまりこの映画が描いているのはアクションでも陰謀でも常軌を逸した特殊な境遇の発生と経緯でもなく,ただひたすらにそれに翻弄され激しく揺れ動く一人の女性の生々しい感情の表現であるということです.

 ていうか,実はまともに見たことがなかったのです.掃除屋ジャンレノが出てきたあたりからの記憶が無くて.ほら,日曜洋画劇場でしか見たこと無い映画ってあるでしょ.ダイハードとかさ.


 イブサンローラン他による衣装は今見るとがんばりすぎてて微笑ましいけど,でも今のモードのたとえばボロぞうきんみたいなのとかは10年後に見たら間違いなくアホかと思うことになるんでしょうね.
 ミニマル→ユーズド→ミリタリー.次のモードは何だろう.ミニマリズムの反動と景気の向上とセレブブームでマキシマリズムが到来しつつありますが,果たしてこれが広まるのかどうか.

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