80年代のアメリカに実在した連続殺人犯アイリーンの半生を描いた映画.彼女を連続殺人という狂気に導いたのは何だったのか.娼婦として蔑まれ続けた環境によるものか,その中で唯一見つけた愛の欠片に固執したためか,あるいは暴力を受けた復讐心が肥大し男たち一般へと向けられたのか.
ちょっと待て,この映画は,同情によって,あるいは愛の名の下に,連続殺人犯の凶行を正当化しようと言う映画なのか?
けど,観終わった後は,もうとにかく徹底的に胸クソ悪かった.そして,それがおそらく,この映画の唯一にして絶対の存在価値だと思う.正当化なんてまるでしていない.彼女は,引き金を引くその指先数センチのわずかな動きによって,如何に巨大な価値あるものを破壊しているのかをまるで理解していなかった.いや,気づいたときにはもう手遅れだった.最初は弾みだった.次からはノリだった.けどすぐに自分の中の狂気が自分でもコントロール不能になった.最終的には(あるいは元来)彼女を養護するものは何もなくなって,後は死刑に処されるしかないと誰もが納得した.
彼女の人生に価値があるとすれば,それは,とにかく生きることに一生懸命だったということ.自分が信じた存在のためにできる限りのことを尽くしたと言うこと.それが作品に花を添えていることは間違いないが.
主演はシャーリーズセロン.この人が,とてもラックススパモイストのあの人だとは絶対に思えません(デブラウィンガー現象がここにも).
たぶん,人によって全然感じ方が違ってくると思われる映画なので,とりあえずだまされたと思って観に行ってみてください.シネマライズ他にて絶賛上映中.また他の人のレビューとかもチェックしてみようかと思います.
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