2004.09.01  

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『私は「うつ依存症」の女』(2001年アメリカ)

 人間の感情は常に1つではなくて,何種類かのしばしば相反する感情が,不安定なシーソーのようにあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら,ある割合と確率で同時に存在しているんだと思う.自分よりも何よりも我が子の幸せを願う気持ちと,自分の満たされ無さを我が子の成功という目標を立てることによって埋め合わせようという気持ちが同時に存在し,絶えずどちらにも定まらず揺れ動くから,だから自分の本当の気持ちは自分にもわからなくなり混乱する.
 恋愛,親子愛とか,一言で「愛」と言うけど,そうやって分解解析していくと,それは,性欲,支配欲,自己顕示欲,自己実現,自己愛,自分の代役,孤独を紛らわす,喜びを分かち合う,自分を理解してもらう,相手を理解する,認めてもらう,誉めてもらう,自分という存在の価値を見出す,自分という存在に意味を与える等の様々な感情が絶えず増減を続けごちゃごちゃに混ざり合っていて,だから本当の気持ち,愛の正体がなんなのか,それが「正しい愛」なのかわからなくなる.そもそも「正しい愛」が何なのかすらもわからない.
 僕は,レジーのような女性と付き合うことができるだろうか? 同情でもなく,征服欲でもなく.つまり,相手のためでもなく,自分のためでもなく.あれ? じゃあ「愛」って一体何のため? 誰のためにあるの? そもそも「愛」って何?

言葉にしなくても,心の奥底で感じるだろ? 君は最高だよ.

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