2008年11月

石田衣良/愛がいない部屋

物語が紡がれるようにインテリアを選ぼう

2008.11.24 | Comment | Trackback Ping

 仕事柄っていうよりも、むしろ単に好きだから、週末はよく無目的にインテリアショップを見て回ったりしているけど、ときどきふと、自分では絶対買うことがないようなもの(値段も、趣味も)を見て回ることに、どんな意味があるんだろうと思う。気の利いたギフトを選んだり、友人の好みを聞いてぴったりのものやお店を紹介することだったら得意だけど、それでプロのコーディネータが務まるかというと、とたんに素人と変わらない...

利休

2008.11.16 | Comment | Trackback Ping

 利休の庭に見事な朝顔が咲いている、という噂を聞きつけた太閤秀吉が、朝早く起きて出かけたのに、どこにも朝顔が咲いていない。ガッカリして、いや、半ば怒りを覚えて、いつものように利休に迎えられて茶室へ入ると、床の間に一輪の朝顔が生けてあった。  自然と作為のバランス、期待と失望の心理効果、ミニマリズム。そんな利休の美意識を端的に表すエピソードから始まる、茶人千利休の晩年を三國連太郎が穏やかにしかし神...