2006.5.31 23:55 .

| PRODUCT | SIZE | MATERIAL | PRICE (Tax Incl.) |
|---|---|---|---|
| Egyptian Chair 9/10 | 480W 520D 810H (410SH) | ¥49,000 | |
「椅子基本制作」の課題.フィンユールの9/10スケールレプリカ.詳しいコンセプトは「椅子基本制作 模型」を参照ください.

最初に課題としてこの椅子を選択したとき,最終的に完成させるべきもののビジョンはそこに明確にあるのに,具体的にどうやってその形をつくっていったらいいのか,その技術も手段も皆目見当も付きませんでした.要するに「できない」という状態.でも,今の自分にはできなくても,つくる方法は何かあるはず.できないなら,できるようになればいい.できる人に教わればいい.できる人にやってもらえばいい.誰ができるのか訊いてまわればいい.誰に訊いたらわかるか訊いてまわればいい.ある人から100点の解答が得られなくても他の人から残りの情報が得られるかもしれないし,ある程度まで達すれば後は自分で補うこともできるかもしれない.
決して「火星に行きたい!※」とか言ってる訳じゃないんですよ.自分にできないことの大半は,単にその方法を知らないだけに過ぎません.だからデザインにとって大切なことは,自分にできるかどうかは忘れ去り,とにかく作りたいもののビジョンを明確に描き,そしてその目的に向かうために,何が足りないのか,何が自分にできないのか,それをできるようになるためには何をしたらいいのか,誰に何を訊き,頼んだらいいのか調べて実行に移していくという,「目標に向かう熱意」以外の何ものでもないように思います.
※お金を積めばできる.というのは確かだけど,例え十分なお金があったとして,じゃあ誰に頼んだら火星に連れてってもらえるの? NASAに直接コンタクトとって相手にしてもらえますか? NASAに知り合いはいますか? NASAに知り合いのいる知り合いがいますか?
椅子張りはすべて暗中模索でした.パイピングって何なのか知りませんでした.ミシンを踏んだのは小学生以来でした.溝のサイズや布のテンションなんてさっぱりわかりませんでした.完成直前までそんな手探りで少しずつ進むことの繰り返し.けど,最終的にはこうして作品として完成させることができました.
この椅子は僕が作ったんじゃない.少なくとも,僕独りの力で作った訳じゃない.この作品は,多くの人の力添えがあったからこそ完成させることができた,そうした小さいけれど確かな人と人のつながりの結晶です.
という上記言葉の大半は,今日丁度一緒に飲む機会のあった先輩からの受け売りです.
が,最近の,特に椅子製作を通して思っていたことをこうして素直に言葉に変換するための,絶好のタイミングだったと思います.ものづくりも,人生も,大切なのは「人との出会い」.ですよね.

http://www.k-en.net/blog2/mt-tb-kw.pl/133

いやぁ、イメージどおりっすね!
いいわぁ、これ。
座ってみてどうですか?
なんか、ほっとしそうだなぁ。座ったら。
とにかく贅沢っすね.こんな椅子でごはん食べるところを想像するなんて.
ダイニングチェアって基本的に安もので済まされがちだし,逆に無駄な高級感ばかり悪目立ちしがちだったり.
本当に気持ちいい素材でつくった,お気に入りの椅子ってのが,こんなにも贅沢な気分にさせてくれるっていうのは,僕にとっての新しい発見でした.
そういえば,布張りのダイニングチェアを使っていた経験が今までありませんわ.