デザインプロセス研究(2)  

2005.6.23 11:20 .

 通称「ダンボール椅子製作」と呼ばれるように,この課程では最終的にダンボールを使って椅子を製作することになります.が,もちろん科目名の通り,ここでの主目的は「製作」ではなく,そこに至るまでの「デザインプロセス」であり,デザインを考えたり突き詰めたり,あるいはそれを発表するための方法論を勉強するために用意された舞台です.
 ので,小難しいことはとりあえず置いといて,実際にデザインを考えていった課程を時間軸に沿ってここに記録してみたいと思います.

1.条件・コンセプトの整理

 まずは考えるそのもとになる条件や制約を整理すべきですが,今回はクライアントからの厳しい要求みたいなのはほとんど無いので,漠然と「こんなのにしたいなぁ」と考えておきます.とりあえず,

  • パーツが少なく,組立分解が簡単であること
  • 自宅で映画を観るのに使えるよう,背もたれやアームのついたラウンジチェアであること
  • 当然,座り心地が良いこと
  • 所謂ダンボールチェアらしからぬ,新しさのある造形を目指すこと

を基本コンセプトに進めていくことになりました.

2.アイデアスケッチ

アイデアスケッチ

 まずは材料その他の制約を考えず,コンセプトもほとんど無視して,思いつく限りのかたちを出し尽くします.プロは1週間でレンダ(パースに着採した本物そっくりの絵)を100枚描くそうですが,少なくとも数はそれ以上書き出していきます.で,書き出したいくつかのアイデアのうち,使えそうなものをピックアップして,バリエーションや構造の詳細を考えたり,実際にペーパーモデルで作ってみて,アイデアの有効性を確認していきます.なお,デザインを改良していく課程において過去の作品を参考にするのは,もはや王道的手段です.

寸法の測定

 家具の実際の寸法を決定する際は,今は人間工学的標準寸法が本を開けば載っていますが,ここではあえて「自分が心地良い」寸法を割り出すため,いくつかの椅子に座って実際の寸法を測定します.座面高さ42cm(高めのダイニングチェアか作業椅子くらい),傾斜角度15°(普通ソファでも10°以内)というなかなかあり得ない数値が出ましたが,確かにこれが心地良いので続行します.

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